誌上授業 第1回 ―関係代名詞―(8)
前回のお話の続きです。
今回がようやく、最終回となります。
◆第8章:【応用】所有格の関係代名詞
第7章で、関係代名詞の"who"と"which"の代名詞としての格変化、すなわち主格、所有格、目的格をご紹介しました。
主格(~は / ~が) 所有格(~の) 目的格(~に、~を)
who whose whom
which whose which
そして、これまでに主格の関係代名詞の文、目的格の関係代名詞の文(”whom”も含む)についてご紹介してきましたが、
今回は真ん中の所有格の関係代名詞の文を作ってみましょう、所有格の関係代名詞を使ってみましょうというお話です。
所有格の関係代名詞を使う文については、「所有格の名詞、あるいは代名詞を関係代名詞を使って表す。」ということぐらいが基本原則です。
また、その所有格の名詞、代名詞がもう一方の文中の名詞とイコール関係になっているということです。
少しわかりにくいかと思いますので例を挙げて説明します。
I have a friend. (=私には友達がいます。)
His father is French. (=彼のお父さんはフランス人です。)
この2つの文を見たときに、まさか”a friend”と”father”はイコール関係にはなりませんね。
イコール関係になっているのは”a friend”と”His”の方ですね。
つまり、”His”という所有格の代名詞がもう1つの文中の”a friend”とイコール関係になっていると言えます。
この場合、”His”の方を所有格の関係代名詞である”whose”に置き換えて、1つの文にまとめることが出来ます。
つまり
I have a friend whose father is French.
(=私には、お父さんがフランス人である友人がいます。)
また、所有格の関係代名詞は先行詞がモノである場合もwhoseを使います。
だから先に挙げた関係代名詞の活用表の中でも
主格(~は / ~が) 所有格(~の) 目的格(~に、~を)
which whose which
という奇妙な活用になっていたわけですね。
I bought a book. (=私は本を買いました。)
Its cover is beautiful. (=その表紙は美しいです。)
イコール関係になっているのはそれぞれ下線部の語ですね。
これも関係代名詞の”whose”を使って
I bought a book whose cover is beautiful.
とまとめることが出来ます。
これを以って、所有格の関係代名詞についてのお話は終わりです。
実は所有格の関係代名詞というテーマについては、"of which"という表現を使って表す書き方など、お話したいことはまだいくつかありますが、
中学校レベルではあまり扱われないということもありますので今回のお話はここまでとします。
以上で、関係代名詞についてダラダラとお話してきました今回の授業もおしまいです。
本当にこれだけ分、実際の塾の授業でお話しようと思えば2、3回分の授業になってしまいますね(笑)
内容としては基礎内容から高校受験の発展、高校英語の入り口くらいまでのお話をしてしまいました。
相変わらず長ったらしい文章になってしまいましたが、最後までお読みいただいた方がもしいらっしゃれば改めてお礼申し上げます。
ありがとうございました。