プログレス個別教室

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誌上授業 第2回 ―現在完了―(2)

遅くなりましたが、前回の続きになります。

 

410951.hateblo.jp

◆第4回:現在完了形の文でよく使う表現 / 使えない表現

 

現在完了形
 

現在完了の文は「昔も、今も、同じ状態である。 / 同じ動作が続いている。」という内容の文を表すときに用いる文法である。

 

というお話は前回しました。

それは上の図でもよく理解してもらえるかと思います。

図では、現在完了形は赤い矢印で表していますがその始点(矢印のはじめの部分)を強調したり(継続用法)、過去から現在に延びる矢印のなかで何回分かを強調したり(経験用法)、むしろ矢印の終点を強調したり(完了用法)など、各用法において様々な補足をするために、様々な表現が用いられます。

ここでは、各用法ごとにその表現を見ていきましょう。

 

① 継続用法

 継続用法では、文の最後に「~の間」や、「~から」という意味の語句を書いて「いつから継続しているのか」という起点を強調する場合が多いです。

「~の間」という表現は”for ~”、「~から」という表現は”since ~”という語を使います。

 

・”for”を使う表現

普通、”for”という単語は、(=~のために)という意味で使われますが、現在完了形の文で、始点を決めるために使われる”for”については、(=~の間)という意味になります。

この”for”の後には、期間を表す語句が続きます。

 

for a week(=1週間)

for two hours(=2時間)

for three months(=3ヶ月間)

for four years(=4年間)

for a long time(=長い間)

 

・”since”を使う表現

sinceについては、現在完了を習うまではなかなか使う機会のなかった単語かもしれませんが、完了形の文を表す際はよく使われる単語ですので、まずはここで現在完了で使われる代表的な表現を覚えておいて下さい。

 

since last year(=去年から)

since then(=そのときから)

since 1998(=1998年から)

since I was a child(=私が子供の時から)

 

② 経験用法

 経験用法においては、過去から現在に至るまでに何回、「~したことがある」のかを表現するために様々な表現が用いられます。

 

before(=以前に)

once(=一回、一度)

twice(=二回、二度)

three times(=三回、三度)

four times(=四回、四度)

many times(=何回も、何度も)

 

・”never”

 “never”については否定文の中で”not”の代わりに使う単語として考えてもらえれば良いかと思います。

意味としては、”not”を使うよりも”never”を使うほうが「一度も~したことがない」

という強い意味が出ます。

この”never”については、「have + 過去分詞」の過去分詞の前に置くことになります。

一つ、例文を挙げておきます。

 

I have never read the book.

(=私は一度もその本を読んだことがありません。)

 

・”ever”

 ”ever”は中学校レベルの文の中では、主に疑問文の中で使います。

この”ever”についても”never”と同様、「have + 過去分詞」の過去分詞の前に置き、意味としては「今までに」という意味になります。

これに関しても例文を1つ挙げておきます。

 

Have you ever been to Tokyo?

(=あなたは今までに東京に行ったことがありますか。)

 

③ 完了用法

 完了用法では、動作、状態の起点よりはむしろ終点の方に重きが置かれますので、終点を強調する語句・表現が使われる場合が多いです。

 

・”just”

 “just”については肯定文の中で用い、「ちょうど」という意味を表します。疑問文や否定文の中では使えません。

「今ちょうど、その動作・状態が終わった。」という意味を表すことが出来るわけですね。

この”just”についても、「have + 過去分詞」の過去分詞の前に置くことになります。

例文を挙げておきましょう。

 

I have just finished my homework.

(=私はちょうど、宿題を終えたところです。)

 

・”already”

 ”already”についても肯定文の中で用い、「もう、すでに」という意味を表します。疑問文や否定文の中では使えません。

「もう / すでにその動作・状態は終わってしまっている。」という意味を表すことが出来るわけですね。

この”already”についても、”just”同様、「have + 過去分詞」の過去分詞の前に置くことになります。

例文を挙げておきましょう。

 

He has already eaten lunch.

(=彼はもう、昼食を食べてしまいました。)

 

・”yet”

 ”yet”については疑問文・否定文の中で用い、疑問文の中では「もう」という意味、否定文の中では「まだ」を表します。疑問文と否定文では意味が変わることに気をつけないといけない単語ですね。

この”yet”については、疑問文であっても否定文であっても必ず文の最後に置きます

疑問部と否定文、1つずつ例文を挙げておきましょう。

 

I have not finished my homework yet.

(=私はまだ、宿題を終えていません。)

 

Have you finished your homework yet?

(=あなたはもう宿題を終えてしまいましたか。)

 

④ 完了形では使えない語句・表現

 現在完了のみならず、完了形は時間の幅を表すことの出来る文法ですので、例えば「昨日だけ」の話や「先週だけ」の話は現在完了で表すことはできません。現在完了では必ず「○○から今まで」を表す時間の幅が無いといけないわけですね。

 

以下、現在完了の文では使えない表現をいくつか挙げておきます。

 

yesterday(=昨日)

last week [year, night](=先週、昨年、昨晩)

in 2015(=2015年に)

~ ago(=~前)

When ~?(=いつ~?)

 

※例えば"since two years ago"などのように、since等と組み合わせて、この辺の表現を無理やり使おうと思えば、文法的には一見正しそうな表現を作ることはできますが、

"since two years ago"はコミュニケーション上の表現や、会話的な用法としてはかなり「違和感」のある表現ですので、こうした表現は全く使われません。

「2年前から」と表現したいときは素直に”for two years”としましょう。

 

◆第5回:現在完了形と過去形の違い

 これに関しては、これまでのお話の復習ですね。

 

・現在完了形・・・過去から現在までつながりのある動作・状態を表す場合に用いる。

・過去形・・・単に過去の話を表す場合に用いる。

 

という一言に尽きます。

これまで、ひたすら現在完了についてお話してきましたのでここで反対に、過去形についても確認しておきましょう。

 

 過去形を使って表せるのは基本的には過去の一点、ある時点における①動作、②状態、③習慣です。

従って、例えば”yesterday”や”last Sunday”など、過去の1点を表す語句と共に文が作られる場合が多いというわけです。

 

以下、それぞれの簡単な例文を見ておきましょう。

 

① She was very busy last Sunday.

(=彼女は先週の日曜日は、忙しかったです。)

 

② I met Mary at the station at five thirty yesterday.

(=私は、昨日の5時半に、駅でメアリーに会いました。)

 

③ I often went to the beach when I was a boy.

(=私は子供のころ、よくその海岸に行きました。)

 

どの文も、現在完了の文とは違って、過去から現在までつながりのある文にはなっていないということに気をつけて下さい。

 

以上で現在完了形についてのお話は終わります。

次回は、現在完了形に関連して、少し応用的な内容のお話をします。

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